庭に生垣を作りました

(H23.9.19)


 以前は家のまわりに樹木がたくさんありましたが、4年前にすべて伐採して一部はブロック塀にしましたので、現在庭木はほとんどありません。 家の南側に約12m×0.7mの花壇がありまして、何も植えずに草だけが生えておりました。

 ということで、外からの視線をブロックする目隠しと緑を増やす目的でこの花壇に生垣を作ることにしました。早速DIYになりました。

 園芸初心者で、いろいろ調べたつもりですが、自己流のところもあり、間違っているところもあるかもしれませんが、参考になれば幸いです。 では、生垣作成の紹介でーす。


【作業前】




【完成後】



 生垣の理想は「一年中緑のままで葉が落ちない、害虫に強く、手入れ不要」ですが、そんなに都合のいいものはなさそうです。いろいろネットでリサーチしまして、結局、植える木は、

 『常緑樹。春の新芽が黄金色になります。生垣といえば一番に思いつく庭木です。低めの生垣に適しています。玉仕立てにしたり、刈り込んでトピアリーにしたり、低く刈り込んで縁取りにしたりと用途は多彩です。』

という「キンメツゲ」にしました。数年後(?)の目標は高さ1.2mの角刈りの生垣です。

 『常緑性のツゲですが、季節や環境によっては落葉が多くなることがあります。すべての葉が落ちるわけではありません。枝葉が込み合い風通しが悪いと、蒸れて葉が落葉します。また、樹冠内部は陽がささないので落葉します。あと、若い苗木では2〜5月は新しい葉と生え変わるために落葉が多くなります。』と。

 支柱は、焼杭に竹を横に縛り付けるのが一般的のようですが、耐久性を考慮して、プラスチック杭とプラスチック製園芸用支柱を使用することにしました。結果、見た目いまいちになりましたけど。

まず、作業手順ですが、

(1)資材の準備

(2)土壌の改良

(3)支柱を立てる

(4)苗木の植え付け

(5)今後の手入れ

というところでしょうか。
 

(1)資材の準備

 調達先は、ほとんどホームセンターの「カーマ」さんと「ムサシ」さんになりました。

 購入しました資材です。総額約5万円になりました。あと、スコップや移植ゴテ(小さいショベル)はありましたが、今回、鍬を購入しました。

資材一覧
No. 品名 規格 数量 単価 価格
1 プラ丸杭 60mm*1500mm WB60L 7 980 6,860
2 園芸支柱 20mm*2400mm ES2024 12 228 2,736
3 園芸支柱 16mm*1200mm ES1612 12 98 1,176
4 菜園十字バンド 10入 16-20φ 3 228 684
5 簡結バンド 75入 KB-75F 1 498 498
6 シュロ縄 4mm*37m 1 298 298
7 苦土石灰 20kg 1 451 451
8 バーク入り腐葉土 20L 10 330 3,300
9 醗酵油かす 大粒5kg 1 931 931
10 苗木 キンメツゲ 70cm 36 880 31,680
合計 - - 48,614


 プラスチック丸杭と園芸用支柱です。



 こちらは、準備した肥料等です。腐葉土はもっとあっても良かったかもしれませんがとりあえず20L*10袋になりました。



 スチール製十字バンド、シュロ縄、ゴム製の簡結バンドです。簡結バンドは若い苗木にはきついので結局使用せず、苗木の固定には結束ひもの「ビニタイ」というのを使用しました。



 こちらは、カーマさんで購入しましたキンメツゲの0.7mの苗木36本です。なんか、ちょっと短いですね。園芸店などいくつか見て回りましたが安い方でしたのでこんなもんでしょうか。もっとお金を出せば1.2mのものもありました。





(2)土壌の改良

 約12m×0.7mの花壇は、あまりいい土ではなさそうですので、腐葉土を混ぜることにしました。 カーマさんで購入したものでHPによると放射能汚染はないと思います。 

 ・草取りと根などの除去を行い、30〜40cmの深さまで耕す。
 ・アルカリ土壌を好むらしいので苦土石灰(約1.3kg)をまいて混ぜ合わせる。
  (袋に120kg〜160kg/10aが適量と記載してあります)
 ・腐葉土20L袋を8袋を混ぜ合わせました。若干土の色が黒くなって肥えた土になったみたいです。土の量の30%程度が理想のようですので足りませんが。

 写真ではわかりにくいですが、なんか見た目だけは、いい感じになりました。(^^;



(3)支柱を立てる

 まず2m間隔にプラ丸杭を立てて、2.4mの園芸支柱を横に2列に取り付けます。支柱と支柱の間に2本の園芸支柱を縦に取り付けました。高さは約1mになっています。

 プラ丸杭と園芸支柱はシュロ縄で、園芸支柱と園芸支柱は専用の十字バンド(金属製)で固定しました。シュロ縄ではなく針金でも良かったかもしれませんね。



(4)苗木の植え付け   (H23.9.14)

 植え付けの適期は真夏、真冬を除いた4月〜6月、9月〜10月が適期らしいです。苗木を植え付けるとそれなりに生垣っぽくなったみたいです。

 植え付けは、33cm間隔で穴を掘って腐葉土を入れて、浅めに合計36本を植え込み、結束ひもの「ビニタイ」で支柱に固定しました。購入した「キンメツゲ」は、70cmの苗木で支柱よりも小さいので早く大きくなってほしいものですが、成長の遅いほうの樹木のようです。成長は1年に10cm(一本の細い枝が50cmほどひょろひょろと伸びるという記事もありましたけど)程度で、横方向はさらに時間がかかるらしく隙間のない生垣になるまでには年数がかかるようです。

 有機肥料の油かすは、大粒でゆっくりと効くタイプを購入しまして、根から離れたところに穴を掘って与えました。肥料が切れると葉色が悪くなるらしいです。

 最後に、水を十分に与えて完了です。




(5)今後の手入れ

ネットの情報では、

・アルカリ土壌を好むので、年1回程度苦土石灰を株元に施すと良い。
・肥料切れを起こすと冬に葉がばっさり落ちることがあるので2月と7月の年2回、堆肥や化成肥料を株元にすき混む。(年1回2月頃という情報や醗酵油かすを3月、6月、9月の年3回くらい株元にばらまいてやると良いと言う情報もありましたけど)
・暑い夏には朝夕の水やりが必要です。
・育ってきたら、5月ごろから夏以外で秋ごろまでに剪定します。
・春〜秋にハマキムシがつくことがあり、葉が食害されていないか注意し、ハマキムシが発生したらマラソン乳剤やスミチオン乳剤などで駆除します。


ということで、結構手間がかかりますね。園芸店の店員も言っていましたけども、生垣は手入れしだいだそうです。

 植え付けから6日目で、いまのところ元気そうですが、枯れないことを祈るばかりです。


 毎日の水やりが結構大変で、結局、塩ビの給水用パイプ(VP-16 4m*3本)に2mmの穴を33cmおきに空けてホースで蛇口につないで簡単に水やりができるようにしました。先日からの暑い日には朝夕に5分間ほど出しっ放しにしていまして、これは便利です。




<1ヵ月後>  (H23.10.16)

 植え付けからほぼ1ヵ月になりまして、先日から一部の葉が黄色になって落ち始めました。季節によっては落葉するらしいですが、原因として考えられることは、

 ・内部の陽が当たらない葉が落ちる
 ・肥料不足
 ・水不足
 ・土壌の悪化(酸性化、水はけが悪い)

などでしょうか。

 今回は、陽が当たらない葉が落ちたというところでしょうか。あと、肥料が切れた可能性がないでもありません。 これからの北陸の冬はますます日照時間が減ってきますが、さらに葉が落ちるでしょうか。 とりあえず、醗酵油かすを根の周りに追加しました。




<8ヵ月後>  (H24.5.13)

 キンメツゲが植え込みから8ヶ月が経過しまして、新芽が黄金色になってきており、枯れずに生きているようですが、ほとんど伸びていない感じです。暖かくなるこれからが成長の時期でしょうか。

 今頃から剪定の時期になるようで、前後に出ている枝はいずれ刈り込む予定です。これから暑い日は水やりが必要で、たまに雑草など草むしりもしていますが、何かと手間がかかるものです。

 そして、先日、ホームセンターで害虫駆除用に「スミソン乳剤」(マラソン乳剤とスミチオン乳剤を混合した殺虫剤)を買ってきまして、これからの害虫対策もOKです。




<1年後>  (H24.9.13)

 早いもので植え込みから1年が経過しまして、それなりに伸びたようで、細い枝を含めれば長いもので30cmくらい成長しました。この夏は暑く、毎日朝夕の水やりをした甲斐がありました。ハマキムシが発生したようで、いままでに2回殺虫剤を散布しました。近いうちに醗酵油かすを追肥する予定です。



<2年後>  (H25.9.20)

 早いもので3年目に入りました。なんとか無事に枯れることも無く成長しております。隙間も徐々に埋まってきており、そろそろ時期が来たら剪定した方がいいかもしれませんね。



<3年後>  (H26.9.14)

 早いもので4年目に入りました。今日、中粒の醗酵油かすをばらまき、市販の培養土(肥料無し)に苦土石灰と鶏糞を混ぜたものを根元に追加しました。根が張っており、醗酵油かすは穴を掘って埋めることができなくなってきました。先日、剪定もしまして、まだ隙間がありますが、ちよっといい感じになりました。



<4年後>  (H27.9.12)

 いよいよ、植え込みから4年が経過しました。結構成長しましたが、伸びていない木もあり、まだ隙間もあります。とりあえず一本も枯れずになんとか成長しているようで、あと数年で角刈りができるでしょうか。追肥や水やり、草取り、殺虫剤散布となにかと手間と経費がかかっております。



<5年後>  (H28.9.24)

 早くも5年が経過しました生け垣です。若干角張ってきたようにも思われますが、殆ど一年前と変わっていないような感じです。 先日剪定しまして、今日、例年どおりに中粒の醗酵油かすをばらまき、市販の培養土(肥料無し)に苦土石灰と鶏糞と化学肥料を混ぜたものを根元に追加しました。毎年3月にも同様に肥料を与えていますがどうでしようか。



<6年後>  (H29.9.10>

 植え込みから6年が経過しましたキンメツゲの生け垣ですが、今年は初めて電気バリカンで剪定しました。側面も刈り込みまして前よりはきっちりとしましたが、隙間が多くなったようです。土壌が良くないためかどうか分かりませんが、ここ1〜2年はあまり成長していないような感じです。 

 今年も醗酵油かすを根元に埋め込み、苦土石灰、化学肥料、醗酵鶏糞を混ぜ込んだ培養土を与えましたが、難しいですね。



<7年後>  (H30.9.19>

 7年が経過し8年目に入りましたキンメツゲの生け垣に殺虫剤を散布し、電気バリカンで剪定しました。 先の大雪で枝が何本か折れてしまいまして、隙間が多くなったようです。 夏の暑い日には朝晩水やりをし、年2回、醗酵油かすを根元に埋め込み、苦土石灰、化学肥料、醗酵鶏糞を混ぜ込んだ培養土を与えていますが、あまり成長しないようです。成長の遅いキンメツゲとはいえ、何が足りないのでしょうか? もっと思い切って剪定した方がいいかもしれませんね。





<8年後>  (R1.9.29>

 8年が経過し9年目に入りましたキンメツゲの生け垣を電気バリカンでちょっと強めに剪定しました。そして、例年通りに醗酵油かすを根元に埋め込み、苦土石灰、醗酵鶏糞を混ぜ込んだ培養土を与えました。夏に水やりを始めるのが遅かったためか、2〜3本の一部の葉が黄色くなってしましいました。とりあえず枯れずに生きているようです。



<9年後>  (R2.9.19>

 9年が経過し10年目に入りましたキンメツゲの生け垣を電気バリカンで剪定しました。そして、例年通りに醗酵油かすを根元に埋め込み、苦土石灰、醗酵鶏糞を混ぜ込んだ培養土を与えました。近年は余り成長していないようです。今年に入ってから3回殺虫剤の散布もしまして、夏の暑い日は水やりも欠かさずにしてますが、こんなもんでしょうか。



<10年後>  (R3.9.19>

 ついに植込みから10年が経過しました。例年通りに醗酵油かすを根元に埋め込み、苦土石灰、化学肥料を混ぜ込んだ培養土を与えました。近年はあまり伸びないように思いますが、取りあえず完成形というところでしょうか。